事業拡大に邁進する企業。そこでもISMSに取り組む。経営の意志は事業拡大に伴うマネジメントのレベル低下を防ぐこと。ISMSを維持向上することで、ガバナンス体制を強化し、安心して事業拡大を図ろうと言うものだ。
正しい発想だが、心得違いにご注意。ISMSはコンサルが維持するのではないと言うこと。ましてや審査員は何の役にも立たない。
肝心は経営層の明確な意思と毅然たる態度。企業体質つくりを人任せにしていては事業拡大が成功するわけが無い。必ず足元を掬われる。経営陣は新事業で忙しい。既存事業への目配りは不十分になる。
<留意事項>
- ISMS推進ノウハウの伝承を確実にする。特に現場。毎年ISMS担当を変える馬鹿マネジャーが少なくない。飲み会の幹事を回り持ちさせる感覚のマネジャーならそっちを変えてしまえ。
- 委員会活動をハイレベルで維持する。特に事業拡大先は後進組だから、週1回は常識。先行しているところも月1回は最低条件。
- 文書化の品質を上げる。事業拡大による新規参入が増えて阿吽の呼吸で済ませることがやりにくくなる。隙間の文書化と既存文書の見直し。
- 新規組み入れの拡大部門のISMSを誰かが肩代わりしないで、自分で考えて自分でやらせること。先人の悪い見本に染めさせないこと。最初が肝心。[事業+ISMS]でなく[ISMS in 事業]または[事業 in ISMS]に持っていくこと。
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