ISMS審査実績の多い5つの審査機関の今年8月5日現在のデータを眺めて

ISMS審査実績の多い5つの審査機関の今年8月5日現在のデータを眺めて

実績全体に対する今年の割合を%で見ると、全体では3857件に対して、今年は219件。比率は5.7%。リーマンショック、東日本震災の影響で全体では伸び悩んでいると思われる。即ち、5.7%は低い数字と理解して良い。

◆年度 件数 全体比率
  1. 2011年 219件 5.7% ただし7ヶ月。
  2. 2010年 505件 13.1%
  3. 2009年 525件 13.6%
  4. 2008年 549件 14.2%
  5. 2007年 499件 12.9%
  6. 2006年 539件 14.0%
◆審査機関 全体 今年 %
  1. bsi 1286 49 3.8%
  2. jqa 966 65 6.7%
  3. jaco 223 8 3.6%
  4. jicqa 221 13 5.9%
  5. juce 201 15 7.5%
今年の状況でさらに興味深いのは、実績NO.1とNO.3の失速振りが際立つこと。実績NO.2とNO.5の伸びが目覚しいこと。1位2位の逆転、また3位グループの逆転、これは今の勢いなら確実だろう。

失速中のBSIとJACOには、どのような戦略上のミスがあっただろうか。

◆JACO

JACOについては、昔はJACO-ISと別会社だったがJACOの中に一本化された。JACO-ISとしての単独の事業採算性が成立しないからだが、もともと別働で走ること自体が戦略ミス。もう一つは電機メーカーなど体力のある企業を中心にヘビーな審査を続けてきたことで、世間に幅広く受け入れられる審査スキームから乖離してしまったこと。今後は環境ISOのカスタマーベースの活用が出来るか否かに掛かるが、審査スキームの見直しが出来なければ宝の持ち腐れになるだろう。とのこと。

◆BSI

突出した実績に対してJAB・JIPDECから目の敵にされていたとしても、この失速振りは何らかの戦略ミスだろう。例えば、統合審査。足は遅くなるし、両刃の刃。気が付いたら相手の土俵で悪戦苦闘とか。最大の問題はISMSの特異性が希薄なものになってしまったこと。本当のことは、ここの誰も知らない。世間も知恵が付いてきたのかもしれない。

◆JQA

一方、JQAは何故成功を収めているのだろう。もともと巨大なカスタマーベースを持っている。統合審査が成立するなら、一番メリットを受けるのはJQAだった。BSIが露払いしてくれたのだ、やりやすかったのではないか。また、IT環境を利用した文書審査の工夫も今後はさらに威力を増すと予感される。

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データは中途キャンセルとか非公開とか考慮していない。JIPDECの検索システムから単純に拾ったもの。

<必ずお読みください>

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2004/04/01

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