過去の所見の規格番号を並べて、その傾向から何か分かることがあるだろうか。所謂、傾向分析、傾向と対策と言うやつだ。普通、更新審査は過去を意識して振り返るので、傾向分析のタイミングに当たる。
最初の更新審査では以下の3回分。
1)初回審査(文書審査・初動審査・本審査)
2)継続審査1(サーベイランス1)
3)継続審査2(サーベイランス2)
2回目の更新審査では更に以下が加わり6回分。
4)更新審査1回目
5)継続審査1(サーベイランス1)
6)継続審査2(サーベイランス2)
審査機関によっては更新審査のタイミングで担当審査員を変えるようにしているところもある。
所見の出方は組織(経営者、担当者、管理システム、企業風土など)の特性と審査員特性(所属する審査機関、業務経験、審査経験、基本的な力量など)に依存する。審査員特性を抑えるには特定の審査員が長く担当することを避ける必要がある。
過去既に1ウェーブ(更新審査から次の更新審査までの3年間をウェーブと呼ぶかどうかは知らないが便宜的に<1Wave=3Years>としておく)担当していた審査員が継続または復帰して担当するのは、誰にとっても好ましくないが、実際は結構見かける。癒着といっても良い。これは、コンサルも基本的には同じだが、コンサルの場合は初期構築だけで実質は引き上げてしまい、長年サポートすることは無い。長居は無用。なのだ。とか。
傾向分析を3年分で済ますのは、クライアントから見れば適切でない。審査員の特性を跳ね返せないから。審査員の半分は必ず変更して、3年以上担当する審査員が出ないようにすることが肝心。そういう心がけの組織(クライアント)も居ない訳ではない。毎年全員変更では付加が多くデメリットも出てきてしまう。
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TQCではさんざん統計的手法を頭に入れていた筈なのに、ISMSを担当した瞬間、統計が何処かへ飛んでいってしまう。頭が切り替わってしまうようだ。コンサルや審査員も傾向分析は簡単ではないようだ。一番健全なのはクライアント・コンサル・アセッサーが一つのテーブルに向かって、データを共有しながら、「ああでもない、こうでもない」とワイワイガヤガヤをやることだ。このための僅か1時間がなかなか作れない。
せめて3年に1回1時間を審査終了後に作るのは悪い話ではない筈だが?なかなか!
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せめて3年に1回1時間を審査終了後に作るのは悪い話ではない筈だが?なかなか!
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