日増しに元気なJQA
JQAは日本品質協会のこと。
日増しに元気とは、ISMS全体としては既にピークになっているにも拘らずJQAだけは毎月のように審査実績を伸ばしている。もともとQMSは大きなカスタマーベースを持っていたのだから、トップに立とうとしていること自体はそんなに不自然」なことではない。
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成功要因の1つは提携戦略。1人1人の契約審査員でなく、何人かの審査員を抱える審査集団(企業)と契約する形で、ピーク対応を図った。一定量の審査員を確保できないと、審査ニーズに対応できないのが、需要が一時期に集中するこの業界の常識で、JQAは管理コストを掛けないで提携で乗り切った。
文書審査を軽減させるためにはIT企業と文書審査用のITインフラを実現した。もっともアイデアはIT企業の提案らしい。他の審査機関が結論を先延ばししているうちにJQAはマンパワー平準化のツールと見て飛びついた訳だ。
工数さえ確保できれば、QMSのカスタマーベースを活用して一気に顧客拡大が図れる。QMSの審査にISMSの審査を重ねることは本来無謀なやり方だが、プロセスベース統合審査?というのかどうか、兎に角、他の審査機関がやり始めたから、理屈はさておいて、黙って流れに乗ればよかった。
JQAが最も恐れていたシナリオはISMSの特殊性を主張されて、特別な対応が必要になることだ。そうなると、既存のQMSのカスタマーベースをうまく活用できなくなる。ところが、無謀にも競合相手が統合審査を主張するのだから、話は簡単。自分のQMSのお客様に、次回はISMSも一緒にやりましょう、で済んでしまう。まあ、そんな極端は無いにしても大きな流れはそういうこと。
(1)工程能力の確保
(2)大きなカスタマーベース
(3)攻略シナリオの確立(統合審査?)
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この辺は興味深いところだが、きな臭くもある。一人ひとりのコンサルや審査員は直接関係無いことだが、また彼らは会社の戦略を立てる訳でもないから関心はやや薄いようだが、自分の業界の浮き沈みを決める本当の要因はなかなか掴めないで居る。
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