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馬鹿につける薬は無い

面白い。助言業の話は全員身を乗り出す感じ。理由は?。どうしてこういう風に歪んでしまったのだろうと思う場面が結構多いらしい。大事なことをさておいて、枝葉末節を一所懸命にやっている姿や、一部にしわ寄せが行って仕組みも実態も見せ掛けだけになって居たりとか。で、自分ならこんなことにはさせない。というようなもの。少々、義憤も混じるようだ。

コンサルも審査も、ある意味では安心したいし、楽もしたい、という本音がある。この審査機関のこの審査員なら、このレベルでも通る。あの審査機関のあの審査員は、ここまでやらないと通してくれない。まあ、そういう情報も欲しくて、風呂屋の隣には禿げ頭も集まるわけだ。言ってみれば、いい加減なコンサルでも、いい加減な審査でフォローしてもらえば通ってしまう。

クライアントのトップは真実を見る日は来ない。

年月が過ぎて、普通は3年で、審査員が交替する。余りの酷さに不適合が次から次に出される。と言うのはない話ではないが、かなり抑制されている。極端でなくても審査員が変わると不適合は出ることは多い。審査の流儀も違うので、前任者の見落としを発見してしまうからだ。

ところが、面白いことに、審査の連続性とか審査の継続性とかを旗印、従来の判断と極端に判断を変えないようにとお達しが出る。何処から出るの?。クライアントは審査員を信じてやっているので、言うことが変わるのは困る。と営業にクレームする。当然だと思う。伝家の宝刀、審査機関を変えるといえばそれまでだから営業はクレームを最優先で伝える。営業には全く非がない。

悪いのは最初にいい加減で済ませた審査員の方だ。じゃあ、これからは厳しくなんてやると、今度はお座敷がかからなくなる。毅然たる態度にも限界がある。

だから本当に悪いのは、手抜きコンサルで、クライアントを騙して認証取得を画策する二流のコンサル。ところが、ところが、二流のコンサルでもお客を連れて来るので審査機関は大歓迎している。

いつの間にか癒着が成立という訳だ。下手するとクライアントの事務局も一枚絡んでいることもある。組織内の統制能力が低いのに兎に角取得だとトップから指示が飛んでいる場合は、現場に手抜きさせても問題ないアプローチを図ろうとする。こんな程度でいいのかなと思いつつ認証にありつく訳で、本当の不幸を抱えたことには気づいていないかもしれない。

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助言業は、ファイバースコープで組織に分け入り、問題の部位(患部)に光をあてる。そのままにするか切り取るかは経営者の判断。

経営者が、第三者認証制度は客観的で完璧などと勘違いしている場合は助言屋さんの出番は無い。一部の疑問を持ったときに、そっとダイアルするだけの感度感性をもった経営者が居れば、助言屋さんお出番になるが、そういう経営者の場合は、最初から、馬鹿なコンサル、馬鹿な審査、馬鹿な事務局では通らないから、電話するチャンスも出てこない。

経営者もそのスタッフも馬鹿だとずっと騙され続けるのかな。所謂「馬鹿につける薬は無い」のなんと真実なことか。

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