安全性の確認
米軍のヘリコプター飛行機「オスプレイ」の配備について、安全性の確認が問題になっている。
「安全性確認」とは何で、その方法論はどういうものか、常識の範囲で考えてみる。まあ、常識そのものも怪しいが。
<安全性>
(1)肉体的精神的にどの部位・どの機能においても人を傷つけないこと。(部位機能を問わない)
(2)どのような時間枠の中でも人にダメージを与えないこと。(時間を問わない)
(3)人の個体差があるばあいも、その全てに対してダメージを与えないこと。(個体を問わない)
安全性は基本的に人に対する安全。一番優先される深刻な問題の資産
どんな人?
オスプレイの安全性は、操縦する人、乗り込む人、地上スタッフ(運用面、サービス面)、地上の市民。
(4)人が所有するあるいは管理する有形無形の資産に対して損害を与えないこと。
安全性の問題から引き離すことも有るが、資産を毀損させないことも安全性として一緒に議論されることも多い。
<安全性の確認>
新技術、新素材、新商品、新サービス、新しい手順、新しいルールなどが認識されると安全性の確認はほぼ義務といっていい。
新しくなくても、全てが安全性確認の対象となるが、新しいものについては特に重要とされている。が、ライフサイクル末期の安全性も重要かつ深刻なものとなっている。劣化は管理が困難だからだ。
(方法論)
最も一般的なやり方は「実績積み上げ」。兵器も同じ。実績積み上げは改善の積み上げ。利用技術も含めて、品質が安定するまで実績を積んでいく。
操縦ミスは品質の外において米軍は議論しようとしているが無意味。操縦ミスを起こしやすいだけで不良品質と考えたほうがいい。有事は未熟な操縦者もありうる。
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今回、防衛省から品質の専門家が米国へ出向いているが、彼らに安全確認のためのどんな方法論があるのか疑問。安全基準も無ければ検証しようがない。基準は実績を積まないと作れないという自己矛盾も有る。
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ISMSの発想
新しい情報技術を導入するときのセキュリティ確認にたいする方法論としてみれば全く同様の問題になる。
(1)実績は充分か。
(2)元の状態に戻せるか。
(3)情報のシェア・体制の連携など管理レベルは充分か。
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