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物を買うだけで満足する形式主義の事業継続管理?

物を買うだけで満足する形式主義の事業継続管理?

止めてはいけない止められないシステムがあると、可用性を担保するためにバックアップシステムとかバックアップサイトとかの検討を始める。やがては昔風にデュアルだデュプレックスだの冗長度の高いシステムにする。今ならクラウド構成を考えるかもしれない。

例えば、単純に稼動系・待機系、メイン・サブの切り替え型構成を実現する。メインが扱けたら自動的にサブに切り替わる。そんなシステムを作ってみて、さて、切り替え試験はやりますか?切り戻し試験はやりますか?

世の中のシステム担当はハムレットかな。

いざと言う時に待機系に動いて欲しいから、待機系を入れる。いざと言うときは、しかし、確実に待機系に切り替わって働いてもらわなければいけない。そのことが、待機系を導入する肝心要。

システムダウンの不安に怯えて、システム構成を格好良くするまではやる。ところが、物を買ったら責任を果たしたつもりになるのか、切り替え運用そのものがリスクとして乗りかかってくるのか、結局、当たって砕けろみたいなギャンブル的な運用で済ましているところがある。いや、殆どの企業が"Go For Break"スタイルらしい。

笑えるのは、銀行にしたって計画的なシステム停止が社会的に受容されているのに、1分1秒の停止も駄目として結局、切り替え運用は何もやらないで済ます姿勢。こういう知恵も勇気もないシステム担当は本当に大問題を起こしかねない。チェンジした方が会社のためにも世の中のためにもなるのではないかな。