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審査員の忌避(1)

審査員の忌避(1)


営業がやってきてどうにか日程とか費用とかのアウトラインが決まると契約になるが、そのうち、担当審査員のプロファイルが送られてくる。この審査員 で構わないかと言う訳だ。好き嫌いは言えない。あまり厳しい人は嫌だけど。これも一つの業界らしく、個人名でそれらしい噂は流れている。

忌避と言うのはこの審査員は困ると突き返すことです。

忌 避の理由で、多いのは競合の関係。審査員も企業人を兼務している。兼務していなくても最近リタイヤしたばかりかもしれない。当然人脈は残っている。そうい う人が機密領域を含むエリアを審査の名目で入ってくるのは困る。下手すると審査証跡ということで重要書類を持ち出すかもしれない。

リスクを感じたら忌避するのは当然。

もっ と多い忌避の事態は、実は複雑な人間関係に起因する。コンサルが絡む場合に忌避が発生する。規格という公開されたものと、現場(組織)という超現実の間に 介在する審査とコンサルという2つの機能。この2つの機能は相反する時もあるし、協調する時もある。工場内の製造技術と検査の関係に似てなくも無い。物の スペックでも揉めるのに、システムの出来具合を見るときに揉めない訳がない。

この人の検査に耐えられないと分かった製造技術は検査担当を買える算段をする。相性問題かも知れない。

コンサルは自分の指導に自信が無いときは、お客の口を使って審査員を忌避するのです。嫌、既にそのコンサルまたはコンサル会社と審査員はドンパチをやっていたかもしれない。審査員に否定されたコンサルはもうコンサルを続けられないのですから深刻なのですね。

忌避はコンサルが絡むと多くなります。