雑魚の海岸物語
名前も無い小魚。取るに足りない小魚。海岸に打ち上げられて苦しそうだ。
まともに成長していけばいずれ名のある立派な魚になっただろう。
仕事柄、若輩の身ながら監査とか審査とかの場に臨むことが多い。やり取りを見聞きして思うこともある。
アフター5を使って、ちょっとした時間を持つこともある。お酒が入ることも当然ある。些細な話を耳に入れることになる。
本当の事例か、憶測の話か、本当のことは分からない。色々な話を聞いていれば、なんとなく浮かび上がることもある。
海岸から離れるにも時がある。鳥なら巣立ち。大海に向かって泳ぎ始めないで、岸に留まるのは悲劇。狭い波打ち際には悲劇以上の物語が繰り返される。